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楽譜について [音楽・ピアノ・ショパン・「音吉君のピアノ物語」]

よっしゃー、ピアノネタをもうちょい、がんばるぞ。

まずは・・・この前、NHK「心の遺伝子」で放送されたピアニストの辻井伸行さんと、目の見えない辻井さんを導いた川上先生について。

なんといっても驚いたのが、川上先生が目の見えない辻井さんのために、右手左手それぞれ片手ずつ弾いたものを録音して、辻井さんに聞かせ、曲を覚えさせたということ・・・

この録音は大変です。まずミスできません。正確に弾き、それを片手ずつ・・・すごい労力です。
曲にもよるでしょうが、録音に5時間はかかったらしい・・・

その川上先生でさえも、プロの演奏家として生計をたてていくのは厳しく、指導者になったとのことで・・・ほんとうにピアノの世界は厳しいですね。

音大の学生の頃、川上さんを知っているだけに(同じ音大だったんで、ピ演のエリートを、私が勝手に知っているだけです。交流はありませんでした)、自分ももう少しがんばらねば、と思ったのでした。
それにしても、ショパンの楽譜を手に入れるために、新聞配達のバイトをしていたという川上さんを、ますます尊敬してしまいました。そんな川上先生のブログはこちら→http://www.masahiro-kawakami.com/blog/

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さてさて、前回のピアノネタの話題から、だいぶ日がたってしまいましたが、音高、音大でお世話になった師匠の故・野獣先生のことをもう少しお話しします。(旧HPの内容と重複してます)

上にも書いたように、川上さんはショパンの楽譜を買うために新聞配達をしたというから、きっとその欲しかった楽譜は高かったんだろうな・・・

でも、野獣先生は楽譜に全然こだわりなく「安いのでいい」と言ってくださったんで、大いに助かりました。

そう、楽譜にこだわる先生もたくさんいて、高いのを買わされる場合があるけれど、野獣先生は「とりあえず正確に音符が書いてあればいい。指遣いなどは楽譜通りでなくていい、自分で考えろ」という感じでした。
なので、私も楽譜はこだわらない主義です。もち、ちょっとはケチ根性も入ってます。

今現在、私は使っている楽譜(春秋社版)とは違うフレージングでショパンを弾いてます。その基本的なフレーズの捉え方は、ケビン・ケナー先生に教わり、「ああ、なるほど」と目からウロコのフレージングでした。春秋社版の楽譜にあるフレージングは無視してます。どう考えても、ケビン・ケナー先生のフレージングのほうが、自然で、しっくりくるのです。
コツさえ分かれば、自分でフレージングを考えればいいことなので、楽譜がどうであろうと、野獣先生の言うように、正確な音符さえ書いてあればいい、と思ってます。

指遣いも・・・ケビン・ケナー先生に教わったのは「ミスを少なくするための指遣い」でした。
楽譜に書いてあるのとは違う指遣いを、自分なりにいろいろ考えるのもいい勉強です。

楽譜にこだわらない野獣先生は「自分で考えろ、楽譜にすべて頼るな」という主義だったのだと思います。
どの楽譜を使うかよりも、どの先生にレッスンを受けるかのほうが、曲の捉え方は違ってきます。で、最終的にはどう弾くのか、自分で決めることになります。

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「早くレベルの高い曲に挑戦したほうがいい」という件での追記。
ずっと前の話になるが、「初心者でもショパンが3ヶ月で弾ける」と謳う音楽教室をネット上で見かけた・・・
まあ、ショパンといっても、いろんな曲があり、それぞれ難度が違うわけだけど、初心者が3ヶ月で弾けるようになるのは無理である・・・

いくら、早くレベルの高い曲、難曲に挑戦したほうがいいといっても、初心者が3ヶ月でショパンは無謀である。

ただし、ショパンの技術的に難度の低い曲を簡単に簡単に簡単にアレンジした曲、初心者でも3ヶ月あれば可能・・・かもしれないが、おそらく「ショパン」のような雰囲気にはならないだろう・・・

または「1~2小節だけ」とか・・・

というわけで、この広告を見て、3ヶ月という具体的な数字を出すのはいかがなものか、と思ってしまうのだ。あまりにも無理な数字だ。 詐欺・・・と言われても仕方ないのでは、と。

年齢にもよるが、1日2~3時間毎日練習しますっていうのであれば、ショパンは、うまくいって3年ほどでいけるかもしれない・・・
「小犬のワルツ」程度であれば、伸びしろのある子供が毎日30分~1時間くらい練習すれば、ピアノを習い始めて3~5年で弾けるようになるだろう。

(なにをもって「弾ける」というのかは置いておいて欲しい・・・ま、この場合の「弾ける」とは本人が趣味として楽しんで、ある程度の速さで、あまりつっかえずに、一応スラスラ弾ける状態、ということで)

でも、きっと「初心者でも3~5年でショパンが弾けるようになります♪」では宣伝にならないのだろう。
やっぱり3ヶ月という数字に、お客は寄ってくるかもしれない。

でも、当然無理なので、お客が「3ヶ月で弾けるようになるって言ったじゃないかー」とモンクを言ってきそうだが・・・

「あなたの努力が足りなかったからだ」と返すのだろう。

そんなことを考えていたら、これって「年収を○倍にする方法」とか、その類と似ているかも?^^;

もちろん、「本当に○倍になる」と信じて、その本を買ったり、セミナーに行ったりする人はあんまりいないとは思うけど、でも「○倍と宣伝しているくらいだから、ちょっとくらいは参考になるかも」という人はけっこういるのかもしれない。

ショパンを弾けるようになるのに「3ヶ月」では無理だと分かるが、ひょっとして初心者でも1年練習すれば弾けるようになるのでは、と思い、その「3ヶ月でショパンが弾けるようになる教室」に通ってみようと思う人がいるかもしれない・・
けど、1年も、かなり厳しい数字だ。
それに大人はそんなに練習時間もとれないだろう。(毎日8~10時間練習する、というのならば、ひょっとして「1年」もありうるかもしれないが、それでもかなり厳しいと思う。)

無理めな数字でお客の興味をひく、というのは、ま、どこでもやっているのかもしれない・・・

もうちょい現実的に「ショパンが5年で弾けるようになるピアノ教室」「年収を2割~3割増やす方法」で宣伝しても・・・ インパクトに欠けるのも確かだ・・・

もちろん、「年収○倍」は、株・投資などで成功すれば、無理な数字ではないだろうけど・・・当然「ハイリスク」ということであり、年収10倍どころか、損する人もたくさん出てくるだろう・・・
絶対不可能ではないだろう。

けど、ピアノに関して言えば、全くの初心者が、難度が低いショパンの曲を選んで練習しても、3ヶ月で弾けるようになるのは、絶対に不可能である。

それなりに段階を踏まなくてはいけないのである。

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